昨今、リサイクル〇〇と言った商品が増え、主にリサイクルコットンやリサイクルポリエステルの商品点数が多くなりました。
リサイクルは今まで破棄していた物を入れたり、プラゴミを溶かし再精製して使用するので不純物が含まれやすくなります。
その様なところで不具合も出て来やすく、風合いの問題や品質が低下、ムラが出やすくなったなどの声を度々聞きます。
染色業としては現在『リサイクルポリエステル』から出てくる『ポリエステルオリゴマー』と言う物質が課題となっております。
『ポリエステルオリゴマー』とはポリエステルを合成する時にでる副産物でポリエステル繊維が膨潤する事でオリゴマー(細かな白粉)が発生し
生地や糸の表面に出てきてしまい『堅牢度の低下』や『染色機内の汚れ蓄積』『汚れ蓄積による別生地への汚染』などの悪影響もあります。
日華化学オリゴマーページ
上記は日華化学様のリンクになります。
ポリエステルオリゴマー(ここからはオリゴマー記載)は加工後も発生してしまい、経年変化でもオリゴマーが出続け品質の問題に繋がっています。
除去することもできず助剤メーカー方曰く、発生を100%抑える方法も現在は無い様です。
新しい品物が出ると新しい問題が発生する、世の常ですが
染色従事者や助剤薬品従事者の方中心にオリゴマーは認知され、一般的にはオリゴマーは認知されていないので、
ポリエステル染色を行い堅牢度が悪いといった事例が出た場合はオリゴマーの要因も疑うことが必要かと思います。
まだまだ発展途上のリサイクル素材、今後どの様な流れになりどの様な加工が必要になるか
課題も見えてくると感じます。