染色マメ知識

令和4年5月6日 LEDと蛍光灯の色合わせ

昨今、蛍光灯からLEDに光源を変える環境が多くなっております。
変える理由の多くは、電気代節約や効率などが上げられると思います。
百貨店や路面店、専門店なども粗ほぼLEDになっています。

しかしLEDの発色に問題が発生している事はご存知でしょうか?
日本の規格で統一された蛍光灯と違い、安価で製造され規格が統一されていないLED
各社発色が違うため、『色合わせ』に問題が出てきております。

・蛍光灯は熱によって生じる光ではなく、電圧をかけることで蛍光管内部の水銀原子を反応させて紫外線を放出し、紫外線が蛍光物質を反応させることで光を出しています。発光の仕組みが違うため連続スペクトルにはならず、飛び飛びの波長で光る輝線スペクトルを持っています。

・LEDも熱によって生じる光ではありません。白色 LED は青色発光ダイオードから出た光を蛍光物質に当てて反応させることで他の波長の光を生じさせて白色にしています。そのため、もとの光である青色の輝線スペクトルと緑から赤の波長の連続スペクトルを発生させています

※クリキのキロクより引用
https://log.mkuriki.com/spectrum-difference-light-source/

上記の輝線スペクトルをご覧いただくとわかる様に、蛍光灯とLEDではスペクトルの発生が若干違うため
例えば同じ【昼白色】の光源でも蛍光灯とLEDで発色(目視で見る色が変わる)が変わります。

特に、昔の蛍光灯は日本のJIS規格により統一がなされ、どの様なメーカーを使用しても発色に影響はさほどありませんでした。
ですがLEDの製造は外国(中国)などで製作されています。その為規格がバラバラになり同じ【昼白色】でも発色が違うなどの弊害が出ており、
特に弊社の様な色を扱う会社にとっては色が合わない原因の一つの問題になります。

発光ダイオード(LED)で白色を発光させる仕組みには図3に示すような3通りがあります。

① 青色LEDと黄色を発光する蛍光体の組み合わせです。黄色は青色の補色ですので青色と黄色が混ざって白色にみえます。この方法は簡単で、光も強いので最も普及していますが少し青みがかってみえるのが欠点です。
② 紫外LEDで青、緑、赤の蛍光体を発光させる方法です。自然できれいな白色光に見えますが、まだ、①の方法ほど強い光をだすことができません。
③ 青、緑、赤3個のLEDを発光させる方法です。光が強くフルカラーを発光できるのでディスプレイの照明やLEDスクリーンなどに使われています。

※テクノロジーより引用

この様に製造の仕組みが3つほどあり、各社発色方法に誤差が生じます。
同じLEDの種類なのに『色が合わない』と言う原因の一つになります。