染色マメ知識

令和3年8月26日 染料と顔料

近頃、顔料染めをお願いされることがあります。
弊社では、顔料の取り扱いとデータが無いので染色する事は出来ませんが、
顔料のような色落ちをさせてい染色方法ならございます。

・染料と顔料の違い

染料は、染色物の奥に染料の粒子が浸透していき発色ます。

顔料は、染色物の表面に付着し発色します。

原材料は変わりませんが、染料と顔料を精製する段階で染料と顔料の性質を作り精製されています。
染料は、繊維を染める為に作られ、堅牢度という色落ちや発色性を良くするために作られています。
顔料は、塗料やお化粧などに使われいていて、繊維製品などに使うと色落ちしやすい製品になります。

・どちらの方が染色に適しているか

これについては『染料』になります。染料は繊維のために開発されているので
堅牢度試験や商品の品質基準に適合しています。

『顔料』ですと堅牢度試験は期待は出来ません。
なぜなら下記の図の様に表面に付着しているだけなので、

色落ちが激し為、堅牢度が取れないからです。

ファッション性だけを求めるなら『顔料』でも大丈夫ですが、
それにはデメリット表示に色落ちをする表記などを記載し消費者の方々に理解してもらうことが
必要となります。

・顔料のような染色方法

上記で書きました。『顔料のような色落ちをさせてい染色方法』とは
詳しくは書けませんが、染料でも色落ちをさせ顔料のようなユーズド感を出す方法と
いうものならございます。特殊な染色方法で染色し、タンブラーでの当たりを出し
染色後の洗濯などで可能かと思われます。