染色マメ知識

発がん性物質

2015年の産経新聞記事より

https://www.sankei.com/west/news/151219/wst1512190083-n1.html

工場では色素の原料となる「芳香族アミン」に分類される「オルト-トルイジン」など複数の化学物質を粉状の製品に加工していた。防塵マスクを着用したり、集じん機を設置したりといった措置はとっていたが、工場内には粉じんが舞い、床は粉で白くなっていたという。4、5年前には会社から「芳香族アミンは発がん性がある」とする文書が従業員に配布されたが、具体的に作業環境が改善されることはなかったという。

化学一般の担当者は「芳香族アミンに発がん性があることは海外では広く知られている。芳香族アミンは種類が多く、問題はオルト-トルイジンだけではない」と懸念を示した。

昔は様々な手法で色が精製されてました。

例に出しますとカドミウムイエローなどは昔は鉛を使用して作り出し、おしろいや紅などは水銀が使われていて鉛中毒や水銀中毒を発症していた事例などが報告されております。

現在では、そのような精製の方法はされていませんが、しかしなが『芳香族アミンに発がん性』とあるように色を精製しますと毒物が含まれていることがあります。

そのため我々染色業を営むものは平成27年に「有害物質を含有する家庭用品の規制に関する法律」に従いアミンが含まれていない染料を使用し、染色をしております。

被服は一番皮膚と接しています。食と同等に被服も安全性を考えることが必要だと感じます。

※厚生労働省HP アゾ規制 URL
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000114934.html